近年、飲食業界では冷凍食品の品質が大きく向上し、居酒屋やカフェ、レストラン、ホテルなど幅広い業態で活用されています。調理時間の短縮や人手不足への対応、食品ロスの削減など、多くのメリットがあることから、メニューの一部だけでなく主力商品として採用する店舗も増えています。
一方で、
「冷凍食品の原価率はどれくらい?」
「手作りより利益は出る?」
「原価率が高くならない価格設定は?」
「冷凍食品を活用して利益を伸ばす方法は?」
と疑問を持つ飲食店オーナーも少なくありません。
実は、冷凍食品は商品単体の原価率だけを見るのではなく、人件費や食品ロス、調理時間なども含めた「トータルコスト」で考えることが重要です。
この記事では、冷凍食品の原価率の目安や利益を確保するための価格設定、飲食店で上手に活用するポイントを詳しく解説します。
目次
冷凍食品の原価率はどれくらい?
飲食店で使用する冷凍食品の原価率は、20~40%程度が一般的な目安です。
ただし、商品によって大きく異なります。
| 商品例 | 原価率の目安 |
|---|---|
| 冷凍枝豆 | 約15~25% |
| 冷凍フライドポテト | 約15~25% |
| 冷凍唐揚げ | 約20~30% |
| 冷凍コロッケ | 約20~30% |
| 冷凍餃子 | 約20~35% |
| 冷凍ハンバーグ | 約25~35% |
| 冷凍パスタ | 約25~40% |
| 冷凍デザート | 約25~40% |
販売価格や盛り付け方法によっても原価率は変動するため、目安として考えましょう。
原価率だけで判断してはいけない理由

冷凍食品は、手作りに比べて食材原価が高いと感じる場合があります。
しかし、飲食店経営では原価率だけで利益を判断することはできません。
重要なのは、FLコスト(Food:食材費、Labor:人件費)含めた総合的なコスト管理です。
例えば、手作りメニューは食材原価が低くても、
- 下ごしらえ
- 仕込み
- 調理
- 盛り付け
などに多くの人件費がかかります。
一方、冷凍食品は調理工程が少ないため、人件費を大幅に削減できる可能性があります。
結果として、店舗全体では利益率が向上するケースも少なくありません。
冷凍食品を導入するメリット
人件費を削減できる
冷凍食品は加熱や解凍だけで提供できる商品が多く、調理経験が少ないスタッフでも品質を安定させやすいのが特徴です。
仕込み時間も短縮できるため、人件費の削減につながります。
食品ロスを減らせる

生鮮食品は賞味期限が短く、売れ残ると廃棄ロスが発生します。
一方、冷凍食品は長期保存が可能なため、必要な分だけ使用でき、食品ロスの削減に役立ちます。
品質を安定させやすい
調理するスタッフによって味が変わる心配が少なく、どの時間帯でも一定の品質を維持できます。
チェーン店で冷凍食品が多く採用されている理由の一つです。
提供スピードが向上する
加熱するだけの商品も多く、注文から提供までの時間を短縮できます。
回転率が向上し、ピークタイムの売上アップにもつながります。
冷凍食品のデメリット
商品によっては原価が高い
高品質な冷凍食品ほど価格も高くなる傾向があります。
販売価格とのバランスを考えることが重要です。
オリジナリティを出しにくい
既製品をそのまま提供すると、他店との差別化が難しくなります。
オリジナルソースや盛り付けを工夫することで付加価値を高めましょう。
保管スペースが必要
冷凍食品を大量に保管するには、十分な容量の業務用冷凍庫が必要になります。
在庫管理も重要なポイントです。
利益を伸ばす冷凍食品の活用方法
ソースやトッピングで差別化する
例えば冷凍唐揚げでも、
- ヤンニョムソース
- タルタルソース
- チーズソース
- おろしポン酢
などを加えることで、オリジナルメニューとして提供できます。
セットメニューを作る
単品販売だけでなく、
- 唐揚げ定食
- ハンバーグプレート
- ポテト&ドリンクセット
などを用意すると客単価アップが期待できます。
季節限定メニューを取り入れる
冷凍食材をベースに、
- 夏限定ソース
- 秋のきのこ添え
- 冬のチーズフェア
など季節感を演出すると、リピーター獲得にもつながります。
冷凍食品を使った人気メニュー例
飲食店で人気の冷凍食品には次のようなものがあります。
- 唐揚げ
- フライドポテト
- 枝豆
- 餃子
- ハンバーグ
- エビフライ
- コロッケ
- パスタ
- チャーハン
- デザート
これらは比較的オペレーションが簡単で、幅広い業態で活用されています。
原価率を抑える価格設定の考え方
冷凍食品を使用する場合でも、価格設定は慎重に行う必要があります。
販売価格を決める際には、
- 食材原価
- 人件費
- 光熱費
- 包装資材
- 家賃
- キャッシュレス決済手数料
などを含めて利益を計算しましょう。
例えば、原価が300円の商品を原価率30%で販売する場合は、
300円 ÷ 0.30 = 1,000円
が販売価格の目安になります。
ただし、市場価格や競合店とのバランス、お客様が感じる価値も考慮することが大切です。
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冷凍食品の品質を保つポイント
冷凍食品の品質を維持するためには、適切な管理が欠かせません。
再冷凍を避ける

一度解凍した食品を再び冷凍すると、品質が低下するだけでなく、衛生面でもリスクが高まります。
必要な分だけ解凍・調理するようにしましょう。
適切な温度で保管する
業務用冷凍庫は適正温度を維持し、頻繁な開閉を避けることで品質を保ちやすくなります。
在庫管理を徹底する
先に仕入れた商品から使用する「先入れ・先出し」を徹底し、賞味期限切れや品質劣化を防ぎましょう。
冷凍食品の活用に欠かせない業務用機器
冷凍食品を効率よく活用するには、設備選びも重要です。
業務用冷凍庫
適切な温度で保管し、大量の冷凍食品にも対応できます。
スチームコンベクションオーブン
焼く・蒸す・温めるなど多彩な調理が可能で、冷凍食品の品質を引き出しやすい機器です。
フライヤー
冷凍フライや唐揚げ、ポテトなどを効率よく調理できます。
まとめ
飲食店で使用する冷凍食品の原価率は20~40%程度が目安ですが、利益を考える際には原価率だけではなく、人件費や食品ロス、調理時間まで含めた総合的なコストを考えることが重要です。
冷凍食品は、人手不足への対応や提供スピードの向上、品質の安定、食品ロスの削減など、多くのメリットがあります。一方で、既製品をそのまま提供するだけでは差別化が難しいため、ソースや盛り付け、セットメニューなどで付加価値を高める工夫も欠かせません。
適切な価格設定と在庫管理、そして業務用機器を活用した効率的なオペレーションを組み合わせることで、冷凍食品は飲食店の利益率向上と店舗運営の効率化を支える強力な味方となるでしょう。

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