地域の公園や商業施設、駅前、住宅地などで開催される「マルシェ」。
食品やスイーツ、ドリンク、雑貨など、さまざまな商品が並ぶマルシェは、個人店や小規模事業者が商品を知ってもらう場としても活用されています。
特に飲食店やキッチンカーにとっては、店舗とは異なる客層にアプローチできるのが魅力です。
一方で、マルシェに出店すれば必ず儲かるわけではありません。
出店料や材料費、容器代、交通費、人件費などを考慮すると、売上があっても利益がほとんど残らないケースもあります。
マルシェ出店を成功させるには、イベント選び、販売商品、価格設定、ブース作り、SNSでの告知などを総合的に考えることが重要です。
この記事では、マルシェ出店で利益を出すための考え方や、人気になりやすい商品、必要な準備、集客のコツなどを紹介します。
目次
マルシェ出店は儲かる?まずは「利益」を計算しよう
マルシェ出店で最初に確認したいのが、売上ではなく利益です。
たとえば、1個800円の商品を100個販売した場合、売上は8万円になります。
しかし、実際にはここから食材費や容器代、出店料、交通費、人件費などを差し引かなければなりません。
仮に、
- 売上:8万円
- 食材・容器代:2万4,000円
- 出店料:1万円
- 交通費:5,000円
- その他経費:5,000円
なら、単純計算で残る金額は3万6,000円です。
さらに人件費や車両費などが発生する場合は、実際の利益はもっと少なくなります。
そのため、マルシェに出店する前に、**「最低何個売れば赤字にならないのか」**を計算しておくことが重要です。
マルシェ出店の魅力とは?
マルシェには、一般的な飲食店営業とは異なるメリットがあります。
新規顧客を獲得しやすい
マルシェには、さまざまな店舗や作り手の商品を目的に来場する人が集まります。
店舗の存在を知らなかった人にも商品を知ってもらえるため、新規顧客獲得のきっかけになります。
特に、店舗を構えている飲食店なら、マルシェを「店舗への集客につなげる場所」として活用できます。
商品の反応を確認できる
新商品のテスト販売にも向いています。
たとえば、
「焼き芋スイーツを販売してみたい」
「新しいドリンクを試したい」
といった場合、通常営業とは異なる客層に提供して反応を見ることができます。
売れ行きだけでなく、お客さまから直接感想を聞けるのもメリットです。
店舗を持たずに販売できる
キッチンカーやテント、簡易的な販売ブースなど、イベントの規定に合わせた方法で出店できるマルシェもあります。
実店舗を新たに構えるより小さな規模で販売を始められるため、販売テストの場としても活用できます。
マルシェで人気になりやすい商品
マルシェでは、商品を見てすぐ内容が分かり、購入しやすいものが向いています。
焼き菓子
クッキー、フィナンシェ、マドレーヌ、パウンドケーキなどは、持ち帰りしやすいのが特徴です。
複数の商品を並べれば、見た目にも華やかな売り場を作れます。
パン
パンもマルシェと相性のよい商品です。
食パンやクロワッサンなどの定番商品だけでなく、季節限定の商品を加えると、来場する楽しみを作りやすくなります。
スイーツ
シフォンケーキ、プリン、ドーナツ、カップスイーツなども候補になります。
特に季節感のある素材を使うと、マルシェ限定商品として打ち出しやすくなります。
ドリンク
コーヒー、紅茶、レモネード、フルーツドリンクなどは、他の商品とのセット販売にも向いています。
軽食
その場で食べられる軽食を提供する場合は、片手で食べやすい商品が便利です。
サンドイッチ、ホットドッグ、唐揚げ、焼き菓子など、イベントの客層に合わせて選びます。
マルシェ出店で重要なのは「持ち帰りやすさ」
マルシェでは、会場を歩きながら商品を探す人も多いため、商品の持ち帰りやすさは重要です。
焼き菓子やパンなどは袋に入れて持ち帰れるため、まとめ買いにもつながりやすくなります。
一方、汁気の多い料理や崩れやすい商品は、容器や包装に工夫が必要です。
商品の味だけでなく、
「買ったあと、どう持って帰るのか」
まで考えて商品を設計すると、購入しやすくなります。
マルシェ限定商品を作る
出店するなら、通常の商品だけを販売するのではなく、マルシェ限定商品を用意する方法もあります。
例えば、
- マルシェ限定クッキー
- 季節限定スイーツ
- 会場限定ドリンク
- 限定セット
- お試しサイズ
などです。
限定商品は、「せっかく来たから買ってみよう」という購入理由を作りやすくなります。
ただし、限定商品を作りすぎると仕込みや在庫管理が複雑になります。
定番商品+限定商品という構成にすると、販売管理もしやすくなります。
マルシェで客単価を上げる方法
マルシェでは、1人のお客さまに複数の商品を購入してもらうことも重要です。
セット販売
「3個セット」「焼き菓子セット」「パン5個セット」などを用意すると、まとめ買いを促しやすくなります。
単品価格だけでなく、セットにした場合のお得感を分かりやすく表示しましょう。
関連商品を並べる
クッキーの隣に紅茶、パンの隣にジャムなど、組み合わせて使う商品を近くに置くのも一つの方法です。
小さな商品を追加する
「もう1個買おうかな」と思える価格の商品を用意するのも効果的です。
例えば、メイン商品に加えて小さな焼き菓子やドリンクを追加できるようにします。
マルシェは「ブースの見せ方」も重要
マルシェでは、商品の味を試してもらう前に、まず売り場を見てもらう必要があります。
そのため、ブースの見せ方も集客に影響します。
商品を見やすく並べる
商品をぎっしり並べるよりも、種類ごとに整理したほうが選びやすくなります。
人気商品やおすすめ商品は、目線の高さや手に取りやすい場所に配置しましょう。
値段を分かりやすく表示する
「価格が分からない」という状態は購入のハードルになります。
商品名と価格をできるだけ分かりやすく表示しましょう。
看板商品を目立たせる
商品数が多い場合でも、「一番売りたい商品」が何なのか分かる売り場を作ることが重要です。
例えば、
「おすすめ」
「本日の限定商品」
「人気No.1」
など、実態に合った情報を表示すると選びやすくなります。
マルシェ出店前にSNSで告知する
出店が決まったら、開催日まで何度かSNSで告知しましょう。
【TBグループ】GACHAレジ GR-1

【サンデン】低温冷蔵機能付 ワインセラー 55L SB22

フクシマガリレイ FIC-25KTX1 ノンフロン製氷機 25kg

マルシェ出店前にSNSで告知する
出店が決まったら、開催日まで何度かSNSで告知しましょう。
告知する内容としては、
- 出店日時
- 会場
- ブース名
- 販売商品
- 限定商品
- 商品写真
- 数量限定商品
- 雨天時の対応
などがあります。
特に新商品や限定商品がある場合は、開催前から写真を掲載すると、来場する理由を作りやすくなります。
また、出店後には「完売しました」「ありがとうございました」といった投稿をすることで、次回出店の告知にもつなげられます。
マルシェ選びで確認したいポイント

すべてのマルシェが自分の商品に合うとは限りません。
出店前に、次の点を確認しましょう。
来場者層
ファミリー向けなのか、若年層が多いのか、地域住民が中心なのかによって、売れやすい商品は変わります。
来場者数
過去の開催実績や主催者が公表している情報などを確認します。
ただし、「来場者数が多い=必ず売れる」とは限りません。
自店のターゲットと来場者層が一致しているかを見ることが大切です。
出店料
固定料金なのか、売上歩合なのか、追加料金があるのかを確認します。
他の出店者
同じような商品を販売する店舗が多すぎないか確認します。
競合が多い場合は、商品や価格、見せ方で差別化する必要があります。
出店スペース
テーブルのみなのか、テントが必要なのか、電源が使えるのかなどを確認します。
雨天時の対応
屋外マルシェの場合は特に重要です。
雨天決行なのか、中止になる場合の出店料の扱いはどうなるのかなどを確認しておきましょう。
マルシェ出店で失敗しやすいケース
人が多いイベントだけを選ぶ
来場者数だけで判断すると失敗する可能性があります。
例えば、若い女性向けのスイーツを販売しているのに、ファミリー向けのイベントへ出店しても、期待したほど売れない可能性があります。
商品を作りすぎる
売り切れを恐れて大量に製造すると、売れ残りが発生する場合があります。
特に生菓子や惣菜など、保存期間が短い商品は注意が必要です。
最初は過去の販売データがないため、少なめに設定し、次回以降に調整するとよいでしょう。
出店料だけを見て判断する
出店料が安くても、集客力が低ければ販売数を伸ばせない場合があります。
逆に出店料が高くても、ターゲット層が合っていて十分な販売数を確保できれば、利益につながる可能性があります。
メニューを増やしすぎる
商品数が増えると、仕込みや在庫管理が難しくなります。
特に一人や少人数で出店する場合は、提供や会計に時間がかかる原因にもなります。
マルシェ出店では「販売数の予測」が重要
出店前に、販売目標を設定しておきましょう。
例えば、客単価1,000円で100人に販売するなら、売上目標は10万円です。
ただし、「100人に売る」という目標だけでは不十分です。
1時間あたり何人に販売する必要があるのか、何時間営業するのかまで計算します。
例えば5時間営業するなら、100人販売するためには平均して1時間あたり20人への販売が必要です。
さらに、ピーク時間に注文が集中することを考えれば、スタッフ数や調理工程、商品の事前準備も必要になります。
販売目標を具体的な数字に落とし込むことで、必要な仕込み量や人員を考えやすくなります。
マルシェ出店に必要な準備
出店が決まったら、当日までに準備することを整理します。
商品関連
- 販売商品の決定
- 必要な食材の発注
- 仕込み計画
- 容器・袋の準備
- メニュー表の作成
- 値札の準備
店舗関連
- テーブル
- テント
- 看板
- のぼり
- 照明
- 電源関連機器
- 会計用品
などを確認します。
ただし、必要な設備はマルシェごとに異なります。
主催者から指定されている備品やルールを必ず確認しましょう。
食品を販売する場合は許可や衛生管理を確認

食品をマルシェで販売する場合、販売方法や食品の種類、調理方法、開催地域などによって必要な許可や届出が異なる場合があります。
特に、
「自宅で製造した食品を販売する」
「会場で調理する」
「キッチンカーで調理する」
では、必要となる営業許可や設備条件などが異なる可能性があります。
出店を決めたら、主催者だけでなく、営業する地域を管轄する保健所などにも確認しておきましょう。
また、食品の温度管理や手洗い、器具の衛生管理、アレルギー表示など、食品を扱う事業者として必要な管理も徹底する必要があります。
マルシェ出店は「売る場所」だけではない
マルシェ出店のメリットは、その日の売上だけではありません。
店舗やブランドを知ってもらい、後日の購入につなげられる点も大きな魅力です。
例えば、店舗のショップカードやSNSアカウントを案内したり、オンラインショップがある場合は情報を掲載したりすることで、マルシェ終了後も接点を持てます。
ただし、配布物を置けるかどうかはイベントごとのルールを確認しましょう。
マルシェを「1日の売上を作る場所」と「新規顧客と出会う場所」の両方として考えると、出店の価値を判断しやすくなります。
まとめ

マルシェ出店は、飲食店やキッチンカー、食品事業者にとって、新規顧客を獲得したり、新商品を試したりできる機会です。
一方で、出店料や食材費、交通費、人件費などがかかるため、単純に「売上が多ければ成功」と考えるのは危険です。
成功させるためには、
- ターゲットに合ったマルシェを選ぶ
- 出店料と経費を事前に計算する
- 売れ筋商品を絞り込む
- マルシェ限定商品を用意する
- セット販売で客単価を上げる
- 商品を見やすく並べる
- SNSで事前告知する
- 適切な仕込み量を設定する
- 販売数と利益を記録する
- 必要な許可や衛生管理を確認する
ことが重要です。
特に初めて出店する場合は、いきなり大規模なイベントを狙うのではなく、ターゲットが明確で、自店の商品と相性のよいマルシェを選ぶことがポイントです。
出店後は「何が売れたか」「何個売れたか」「どの時間帯に売れたか」「利益はいくらだったか」を記録し、次回の出店に活かしましょう。
マルシェは、単なる販売場所ではありません。
商品を知ってもらい、反応を確かめ、リピーターを増やすためのテストマーケティングの場として活用することで、店舗やブランドの成長にもつなげられます。

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