ファミリーレストランやカフェ、ホテルのレストランなど、多くの飲食店で導入されている「ドリンクバー」。好きな飲み物を自由に楽しめることから、お客様に人気のサービスですが、「飲み放題なのに利益は出るの?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
実際には、ドリンクバーは適切な価格設定と運営を行えば、飲食店にとって利益率の高いサービスの一つです。
この記事では、ドリンクバーの原価率の目安や利益が出る仕組み、赤字にならないためのポイント、売上アップにつながる運営方法まで詳しく解説します。
目次
ドリンクバーの原価率はどれくらい?
ドリンクバーの原価率は10~20%程度が一般的な目安です。
生ビールやアルコール飲み放題と比べると、非常に低い原価率で運営できることが特徴です。
一般的な価格帯は次のようになります。
| 内容 | 金額の目安 |
|---|---|
| ドリンクバー価格 | 300~600円 |
| 原価 | 30~100円 |
| 原価率 | 約10~20% |
店舗によっては原価率が10%を下回るケースもあります。
ドリンクバーの原価は何で決まる?
ドリンクバーの原価は、飲料だけではありません。
主な内訳は次のとおりです。
| 項目 | 割合の目安 |
|---|---|
| シロップ・濃縮飲料 | 約40~50% |
| 炭酸ガス | 約5~10% |
| 水・氷 | 約5% |
| コーヒー豆・茶葉 | 約15~25% |
| 紙コップ・ストローなど(テイクアウトの場合) | 約10~20% |
| 機器のメンテナンス費 | 約10~15% |
実際には、お客様が飲む量よりも、機器のリース代やメンテナンス費用も考慮する必要があります。
ドリンクバーはなぜ利益が出るの?
原価の低いドリンクが多い
ドリンクバーの多くは、
- コーラ
- メロンソーダ
- ジンジャーエール
- オレンジジュース
- ウーロン茶
- アイスティー
など、濃縮シロップを水や炭酸水で希釈して提供しています。
1杯あたりの原価は10~30円程度になることも珍しくありません。
平均利用杯数はそれほど多くない

「飲み放題だから何杯も飲まれるのでは?」と思われがちですが、実際には2~4杯程度で満足するお客様が多い傾向があります。
例えば、
- 食事中に1杯
- 食後に1杯
- コーヒーを1杯
という利用が一般的です。
フードの注文につながる
ドリンクバーだけを注文するお客様は少なく、多くの場合、
- ハンバーグ
- パスタ
- ピザ
- オムライス
- デザート
などと一緒に注文されます。
そのため、ドリンクバー単体ではなく、店舗全体の客単価アップに貢献しています。
ドリンクバーで赤字になるケース
長時間滞在される
ドリンクバーは長時間利用しやすいサービスです。
混雑時に長時間席を占有されると、回転率が下がり、売上にも影響します。
そのため、
- 混雑時は利用時間を案内する
- カフェタイムと食事時間で料金を分ける
などの工夫を行う店舗もあります。
高原価ドリンクばかり飲まれる
近年は、
- カフェラテ
- カプチーノ
- ココア
- フレーバーコーヒー
など高品質なドリンクを提供する店舗も増えています。
これらは炭酸飲料より原価が高いため、提供割合によって利益率が変わります。
機器の故障やメンテナンス不足
ドリンクディスペンサーやコーヒーマシンは定期的なメンテナンスが必要です。
故障による営業停止や修理費用は利益を圧迫する原因になります。
ドリンクバーの利益率を高めるポイント
フードセット価格を設定する
ドリンクバー単品ではなく、
- ランチ+ドリンクバー
- デザートセット
- キッズセット
などのセット販売を行うことで客単価アップが期待できます。
季節限定ドリンクを追加する
夏なら
- レモンスカッシュ
- ライムソーダ
- マンゴードリンク
冬なら
- ホットココア
- ホットアップル
- 抹茶ラテ
などを追加すると満足度が向上します。
高付加価値のコーヒーマシンを導入する

豆から抽出するコーヒーマシンは、香りや味の品質が高く、カフェ利用のお客様からも支持されやすくなります。
価格を少し高めに設定しても、満足度の向上につながる場合があります。
デザートとの相性をアピールする
ドリンクバーは、
- ケーキ
- パフェ
- パンケーキ
- ソフトクリーム
などとの相性も抜群です。
店内POPやメニューで組み合わせを提案することで追加注文を促進できます。
【TBグループ】GACHAレジ GR-1

【サンデン】低温冷蔵機能付 ワインセラー 55L SB22

フクシマガリレイ FIC-25KTX1 ノンフロン製氷機 25kg

ドリンクバーに人気のドリンク
人気のラインアップには次のようなものがあります。
炭酸飲料
- コーラ
- メロンソーダ
- ジンジャーエール
- レモンスカッシュ
ジュース
- オレンジジュース
- アップルジュース
- グレープジュース
- 野菜ジュース
お茶
- ウーロン茶
- 緑茶
- アイスティー
- ジャスミン茶
コーヒー
- ブレンドコーヒー
- アイスコーヒー
- カフェラテ
- カプチーノ
- エスプレッソ
その他
- ココア
- 紅茶
- スープ
種類が豊富になるほど満足度も高まりやすくなります。
ドリンクバー導入時に必要な設備
ドリンクバーを導入するには、設備選びも重要です。
ドリンクディスペンサー
炭酸飲料やジュースを安定して提供できます。
コーヒーマシン
抽出方式によって味や香りが大きく変わるため、店舗コンセプトに合った機種選びが重要です。
業務用製氷機
冷たいドリンクを提供するためには十分な製氷能力が必要です。
夏場は特に氷の消費量が増えるため、余裕のある能力の製氷機を導入すると安心です。
業務用冷蔵庫
シロップや牛乳、ジュースなどの品質を維持するために欠かせません。
ドリンクバーの価格設定で押さえたいポイント
価格を決める際は、飲料原価だけでなく、次のコストも考慮する必要があります。
- ドリンク原価
- 機器のリース・減価償却費
- メンテナンス費
- 電気代
- 水道代
- 人件費
- グラスやカップの洗浄コスト
これらを含めても利益が残る価格設定にすることが重要です。
また、競合店との価格差だけを見るのではなく、「ドリンクの種類」「コーヒーの品質」「スープの有無」「季節限定メニュー」など、提供する価値とのバランスを考えて価格を設定しましょう。
まとめ
ドリンクバーの原価率は10~20%程度が目安で、飲食店のメニューの中でも比較的利益率の高いサービスです。濃縮シロップを使用したソフトドリンクやコーヒーは1杯あたりの原価が低く、多くのお客様の平均利用杯数も2~4杯程度であることから、適切な価格設定を行えば安定した利益を確保しやすいといえます。
一方で、長時間利用による回転率の低下や高原価ドリンクの提供比率、設備の維持費なども考慮しなければなりません。フードとのセット販売や季節限定ドリンクの導入、品質の高いコーヒーマシンの活用などを組み合わせることで、客単価と満足度をさらに高めることができます。
ドリンクバーは単なる「飲み放題サービス」ではなく、店舗全体の売上や集客力を支える重要な仕組みです。原価率だけにとらわれず、店舗全体の利益を意識した運営を行うことが成功への近道となるでしょう。

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