「枝豆を味噌汁に入れる」と聞くと、豆だけを取り出して具材として加える料理を想像する人も多いのではないでしょうか。
山形県の庄内地方では、枝豆をさやごと煮て作る「枝豆の味噌汁」が親しまれています。
特に有名なのが、山形県鶴岡市の在来作物「だだちゃ豆」を使った味噌汁です。鶴岡市の郷土料理・伝統食を紹介する「つるおかおうち御膳」でも、「だだちゃ豆の味噌汁」が紹介されています。
作り方は意外とシンプルです。さや付きのだだちゃ豆をきれいに洗い、水で柔らかくなるまで煮て、最後に味噌を溶くだけ。だだちゃ豆のさやからうま味が出るため、だしを使わずに作る方法も紹介されています。
県外では少し珍しく感じるかもしれませんが、庄内では夏から初秋にかけて味わわれてきた身近な郷土料理の一つです。
この記事では、山形の枝豆味噌汁の特徴や、なぜさやごと煮るのか、だだちゃ豆との関係、自宅での作り方などを詳しく紹介します。
目次
山形の枝豆味噌汁はどんな料理?
山形県の枝豆味噌汁は、枝豆をさやから取り出さず、そのまま味噌汁の具材として使うのが大きな特徴です。
通常の枝豆は、塩ゆでして豆だけを食べることが多いでしょう。しかし庄内地方では、枝豆をさやごと鍋に入れて煮込み、豆やさやから出る風味を味噌汁として楽しみます。
鶴岡市の公式レシピでは、4人分の材料として、さや付きのだだちゃ豆200g、味噌大さじ3、水800ccを使用しています。作り方も、だだちゃ豆を洗って水から煮込み、柔らかくなったら味噌を加えるというシンプルなものです。
枝豆を食べるときは、さやそのものを食べるわけではありません。
味噌汁を飲みながら、さやの中の豆を取り出して食べるのが基本的な楽しみ方です。
なぜ枝豆をさやごと味噌汁に入れる?
山形の枝豆味噌汁で特に気になるのが、「なぜ豆だけを取り出さないのか」という点です。
その理由の一つが、さやを含めて煮ることで枝豆の風味を汁に生かせることです。
庄内地方の食文化を紹介するJA全農の情報でも、県内主産地である庄内地方では、枝豆を殻ごと味噌汁に入れる「枝豆みそ汁」が主流で、さやからだしが出ると紹介されています。もちろん、さやは食べずに残します。
また、鶴岡市の公式レシピでも、料理のポイントとして「さやからいいだしが出る」とされています。
つまり、枝豆味噌汁では、豆だけを具材として利用するのではなく、さやも煮汁に風味を加えるために利用しているわけです。
山形の枝豆味噌汁で特に気になるのが、「なぜ豆だけを取り出さないのか」という点です。
その理由の一つが、さやを含めて煮ることで枝豆の風味を汁に生かせることです。
庄内地方の食文化を紹介するJA全農の情報でも、県内主産地である庄内地方では、枝豆を殻ごと味噌汁に入れる「枝豆みそ汁」が主流で、さやからだしが出ると紹介されています。もちろん、さやは食べずに残します。
また、鶴岡市の公式レシピでも、料理のポイントとして「さやからいいだしが出る」とされています。
つまり、枝豆味噌汁では、豆だけを具材として利用するのではなく、さやも煮汁に風味を加えるために利用しているわけです。
枝豆の甘みや香りが感じられる汁に味噌を合わせることで、一般的な豆の味噌汁とは違った味わいになります。
だだちゃ豆とは?

山形の枝豆味噌汁を語るうえで欠かせないのが「だだちゃ豆」です。
だだちゃ豆は、山形県鶴岡市の鶴岡地域で江戸時代から農家が守り伝えてきた枝豆の在来種です。鶴岡市によると、甘味やうま味に関係するアラニンや遊離アミノ酸を含み、独特の風味が特徴とされています。
一般的な枝豆と比べると、さやに茶色いうぶ毛があることも特徴です。
また、ゆでたときに香ばしい独特の香りが立つことでも知られています。
だだちゃ豆は鶴岡の食文化を代表する存在で、塩ゆでで食べるだけでなく、味噌汁や豆ごはん、ずんだなど、さまざまな料理に利用されています。鶴岡市の「つるおかおうち御膳」でも、だだちゃ豆を使った複数の郷土料理が紹介されています。
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「だだちゃ」の意味と名前の由来
「だだちゃ豆」という名前も、山形ならではの方言に由来しています。
鶴岡市によると、「だだちゃ」は庄内地方の方言で「お父さん」「親父」を意味します。名前の由来については、昔、庄内藩の殿様が「これはどこのだだちゃの枝豆か?」と尋ねたことから呼ばれるようになったという説が伝えられています。
だだちゃ豆は単なるブランド枝豆というだけではなく、庄内地方で長く受け継がれてきた在来作物です。
そのため、山形の食文化を知るうえでも興味深い食材といえます。
だだちゃ豆の旬はいつ?
だだちゃ豆の収穫時期は、系統によって多少異なります。
鶴岡市によると、7月下旬ごろから出荷が始まり、品種・系統によって順番に出荷され、9月中旬ごろまで続きます。旧盆を過ぎた頃が一番の旬を迎えるとされています。
そのため、枝豆味噌汁も夏から初秋にかけて楽しみやすい料理です。
また、山形県ではだだちゃ豆以外にも枝豆が栽培されています。
JA全農山形の紹介では、だだちゃ豆のほか、湯あがり娘や秘伝豆なども山形県内で栽培されています。特に秘伝豆は9月下旬から10月上旬が時期とされており、だだちゃ豆の旬が終わった後にも枝豆を楽しめる地域があります。
山形の枝豆味噌汁の作り方
枝豆味噌汁は、家庭でも比較的簡単に作れます。
鶴岡市の公式レシピを参考にすると、材料は非常にシンプルです。
材料4人分
・だだちゃ豆などの枝豆:さや付き200g
・水:800ml
・味噌:大さじ3程度
基本的には、この3つだけで作れます。
だしを使わず、枝豆を煮た煮汁に味噌を溶くのが特徴です。
作り方
1.枝豆をさや付きのまま流水でよく洗います。
2.ザルに上げて水気を切ります。
3.鍋に水と枝豆を入れます。
4.枝豆が柔らかくなるまで煮ます。
5.火を弱めるか一度止め、味噌を溶き入れます。
6.再び火にかけ、ひと煮立ちしたら完成です。
鶴岡市の公式レシピでは、だだちゃ豆が茶色になるくらいまで煮込むとよりおいしいというポイントも紹介されています。
ただし、家庭の鍋や火力によって加熱時間は変わります。豆の硬さを確認しながら調整するとよいでしょう。
枝豆味噌汁をおいしく作るポイント
枝豆はさや付きのまま使う
この料理では、枝豆をさやから取り出してしまわないことが大切です。
さやごと煮ることで、枝豆の風味を汁に移します。
豆だけを取り出して味噌汁に入れると、一般的な「豆入り味噌汁」に近い料理になります。
山形・庄内らしい枝豆味噌汁を作るなら、さや付きの状態で煮込むのがおすすめです。
枝豆はしっかり洗う
さやごと鍋に入れるため、調理前に流水でしっかり洗いましょう。
特にさやの表面には細かな汚れが付着している場合があるため、両手で軽くこすりながら洗うと安心です。
煮汁の味を見ながら味噌を調整する
枝豆から出る風味は、使用する品種や量によって変わります。
そのため、味噌を一度にすべて入れるのではなく、少しずつ溶かして味を確認すると調整しやすくなります。
味噌の種類によっても塩味や風味が変わるため、普段使っている味噌を使って家庭の味に仕上げてもよいでしょう。
煮すぎには注意する
鶴岡市の公式レシピでは、だだちゃ豆が茶色になるくらいまで煮込むとよりおいしいとされています。
一方で、枝豆の食感を残したい場合は、煮込み具合を調整するのも一つの方法です。
豆を最後に食べる料理なので、好みの柔らかさを見つけてみましょう。
枝豆味噌汁はどうやって食べる?
初めて枝豆味噌汁を食べる場合、「さやはどうするの?」と迷うかもしれません。
枝豆味噌汁では、さやごと煮た枝豆を汁椀から取り出し、さやの中の豆を食べます。
さやそのものは食べません。
まず味噌汁を味わい、最後に枝豆の豆を食べるという楽しみ方もあります。
地域の食文化を紹介する「い~山形どっとこむ」では、枝豆味噌汁について、汁を味わってから最後に豆を食べる食べ方も紹介されています。
もちろん食べ方に厳格なルールがあるわけではないので、豆を取り出しながら食べてもよいでしょう。
枝豆味噌汁と一般的な味噌汁の違い
一般的な味噌汁では、豆腐、わかめ、ねぎ、大根など、食べやすく切った具材を入れることが多いでしょう。
一方、枝豆味噌汁では、さや付きの枝豆をそのまま鍋に入れるため、見た目からして特徴的です。
| 比較項目 | 山形の枝豆味噌汁 | 一般的な味噌汁 |
|---|---|---|
| 主な具材 | さや付き枝豆 | 豆腐、わかめ、野菜など |
| 調理方法 | 枝豆をさやごと煮る | 具材を食べやすく切って煮る |
| だし | 枝豆の風味を生かす作り方がある | かつお節や煮干しなど |
| 食べ方 | 豆をさやから取り出して食べる | 具材と汁を一緒に食べる |
| 地域 | 庄内地方など | 全国各地 |
枝豆味噌汁は、単純に味噌汁へ枝豆を追加した料理ではありません。
枝豆を「具材」と「風味を出す材料」の両方として使うところに特徴があります。
山形では枝豆をどう楽しんでいる?
山形県、とりわけ庄内地方では、枝豆は塩ゆでだけでなく、さまざまな料理に利用されています。
鶴岡市の「つるおかおうち御膳」では、だだちゃ豆を使った料理として、だだちゃ豆の味噌汁、だだちゃ豆ご飯、だだちゃ豆のあんかけなどが紹介されています。
また、枝豆をすりつぶして作る「ずんだ」も、山形を含む東北地方で親しまれている食文化です。
JA全農山形では、枝豆を使った料理として、ずんだ餅やずんだシェイク、豆ごはん、スープなども紹介しています。
枝豆味噌汁は、こうした「枝豆を料理に活用する」という山形の食文化の一つとして見ることができます。
枝豆の味噌汁についてよくある質問
山形では枝豆を味噌汁に入れるの?
はい。特に庄内地方では、枝豆をさやごと煮て作る「枝豆みそ汁」が郷土料理として親しまれています。JA全農山形でも庄内地方の定番の食べ方として紹介されています。
枝豆味噌汁の枝豆はさやごと食べる?
さやごと煮ますが、さやそのものを食べる料理ではありません。煮汁に枝豆の風味を出し、食べるときにはさやから豆を取り出します。
だだちゃ豆でないと作れない?
必ずしもそうではありません。だだちゃ豆は山形県鶴岡市を代表する枝豆ですが、一般的な枝豆でも枝豆味噌汁を作れます。
ただし、だだちゃ豆を使えば、独特の香りや甘みを生かした庄内らしい味わいを楽しみやすくなります。
だしを入れなくてもおいしい?
鶴岡市の公式レシピでは、水とだだちゃ豆を煮て、その煮汁に味噌を加える作り方が紹介されています。さやから出る風味を生かしたシンプルな料理です。
枝豆の味噌汁はいつ食べる?
だだちゃ豆の旬が夏から初秋にかけてなので、特に夏から秋口に楽しみやすい料理です。だだちゃ豆は7月下旬ごろから9月中旬ごろまで出荷され、旧盆を過ぎた頃が旬とされています。
山形の枝豆味噌汁は庄内の食文化を感じられる一杯

山形県の枝豆味噌汁は、枝豆をさやごと煮るという独特の調理方法が特徴の郷土料理です。
特に鶴岡市のだだちゃ豆を使った味噌汁は、枝豆の風味を生かしたシンプルな一品として、庄内地方で親しまれてきました。
作り方は、さや付きの枝豆を洗い、水で柔らかくなるまで煮て、味噌を溶くだけ。鶴岡市の公式レシピでも、だだちゃ豆のさやから出る風味を生かした作り方が紹介されています。
枝豆を塩ゆでして食べるだけではなく、味噌汁にすることで、枝豆の新しい魅力を味わえるのも面白いところです。
山形を訪れた際には、宇都宮焼きそばなどのご当地グルメとはまた違った、庄内ならではの食文化にも注目してみてはいかがでしょうか。
夏から初秋に山形・庄内を訪れるなら、旬のだだちゃ豆を使った枝豆味噌汁を探してみるのもおすすめです。

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