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飲食店において「味」はもちろん重要ですが、近年は“清潔感”も重視されるようになってきています。
「トイレが汚かった」
「床がベタついていた」
「店内がなんとなく臭った」
こうした印象は、料理の評価や店舗全体の満足度にも影響します。
実際に、株式会社ぐるなびの調査では、「不衛生と感じた飲食店に二度と行かなかった経験がある」と回答した人は63.1%にものぼっています。
出典:株式会社ぐるなび「客目線でみた飲食店の衛生」
https://pro.gnavi.co.jp/magazine/t_res/cat_2/a_4351/
現在はGoogle口コミやSNSによって、店舗の印象が瞬時に共有される時代です。
そのため、衛生管理は単なる“掃除”ではなく、集客・口コミ・リピート率に関わる重要な経営課題になっています。
一方で、飲食店の現場では慢性的な人手不足が続いており、営業中に十分な清掃や衛生チェックができていない店舗も少なくありません。
この記事では、飲食店で衛生管理が重要視される理由や、現場でよくある課題、清潔感を維持するためのポイントについて解説します。
目次
飲食店でよくある「衛生の悩み」
トイレが汚いと、お店全体の印象が悪くなる
料理や接客に満足していても、トイレが汚れているだけで「衛生管理ができていない店」という印象を持たれてしまうことがあります。
特に以下のような状態は、クレームや口コミ低下につながりやすいポイントです。
・においが気になる
・黒ずみや黄ばみがある
・水垢が残っている
・床が汚れている
・ゴミ箱があふれている
営業中はどうしても汚れやすくなります。
忙しい時間帯ほど清掃頻度が落ち、「あとで掃除しよう」が積み重なりやすくなります。
最近は、Google口コミで「トイレが汚かった」というコメントが投稿されるケースも珍しくありません。
飲食店にとって口コミは集客に直結する要素です。清潔感は“料理以外の価値”として、来店動機やリピート率にも影響を与えています。
営業中は清掃チェックが形骸化しやすい

多くの店舗では、衛生管理のために清掃チェック表を導入しています。
しかし実際には、
・記入だけになっている
・忙しくて確認できない
・担当者が曖昧
・引き継ぎができていない
といったケースも少なくありません。
特に人手不足の店舗では、営業を回すことが優先され、清掃業務が後回しになりがちです。
また、毎日同じスタッフが働いていると、汚れやにおいに“慣れてしまう”こともあります。
例えば、
・床のベタつき
・排水口のにおい
・トイレの臭気
・客席のホコリ
などは、第三者が来店した時には気になる一方、現場では気づきにくくなることがあります。
だからこそ、衛生管理は「頑張る」だけではなく、継続できる仕組みづくりが重要です。
汚れは“こびりつく前”の対応が重要
飲食店の汚れは、放置するほど落ちにくくなります。
特に注意したいのが以下のような汚れです。
床の油汚れ
厨房周辺の床は油が飛びやすく、放置するとベタつきや滑りの原因になります。
転倒事故リスクにもつながるため、早めの対応が必要です。
排水口のぬめり
ぬめりは悪臭や害虫発生の原因になります。特に夏場は菌が繁殖しやすく、衛生環境悪化につながります。
トイレの尿石
尿石は時間が経つほど除去しづらくなり、強いにおいの原因になります。
厨房機器周辺の汚れ
冷蔵庫下、フライヤー周辺、換気扇などは汚れが蓄積しやすい箇所です。見えにくい場所ほど定期的な確認が必要になります。
営業中の簡易清掃だけでは、どうしても限界があります。
「大掃除の時にまとめてやる」という運用ではなく、汚れが蓄積する前に対処することが重要です。
洗剤の使い方がわからない店舗も多い
意外と多いのが、「洗剤をなんとなく使っている」というケースです。
しかし、強い洗剤を使えば良いというわけではありません。
例えば、
・素材に合わない洗剤で床が傷む
・金属部分が腐食する
・樹脂素材が変色する
・においが強すぎて客席に残る
といったトラブルにつながることもあります。
また、厨房・トイレ・客席では適切な洗剤が異なります。
厨房 → 油汚れ対策
トイレ → 尿石・除菌対策
客席 → におい・衛生維持
というように、場所ごとの使い分けが必要です。
しかし現場では、スタッフ教育まで十分にできていない店舗も多く、「前任者から教わったやり方」がそのまま続いていることもあります。
衛生管理は、知識の有無で店舗状態が大きく変わる分野でもあります。
注意したい「食中毒リスク」
厚生労働省の「食中毒統計資料」によると令和7年に発生した食中毒事件数の56.1%が飲食店で発生しております。
出典:厚生労働省「食中毒統計資料」
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/04.html
また、食中毒と聞くと夏に発生件数が多いとイメージされる方も多いと思いますが、実際には年間を通じて発生しており、季節問わず注意が必要です。(図1)

図1.令和7年食中毒発生件数
(厚生労働省の「令和7年(2025年)食中毒発生状況」より筆者作成)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/04.html
「厨房だけ気をつければよい」と思われがちですが、実際には客席やトイレの衛生状態も重要です。
例えば、
・ドアノブ
・手洗い場
・共用部分
・客席テーブル
・メニュー表
など、多くの人が触れる箇所は菌が付着しやすくなります。
また、「見た目がキレイ」でも、菌が存在しているケースはあります。
そのため、飲食店の衛生管理では、
・清掃
・除菌
・消臭
・定期点検
を含めた“仕組み化”が求められています。
“なんとなく掃除”ではなく、衛生管理を仕組み化する時代へ
衛生管理の認証や基準への意識が高まっている
近年、飲食業界ではHACCP対応への意識が高まっています。
消費者側も、
・清潔な店を選びたい
・安心して食事したい
・衛生管理ができている店舗を利用したい
という考えを持つようになっています。
特にコロナ禍以降、「衛生意識」は大きく変化しました。
以前は気にならなかった部分でも、
・テーブルの清潔感
・スタッフの衛生管理
・トイレの状態
・店内のにおい
などをチェックするお客様が増えています。
つまり現在は、“料理がおいしいだけ”では選ばれにくい時代になっているのです。
HACCP制度への対応方法には、「紙で管理する方法」と「ITツールを活用する方法」があります。
しかし、紙での管理は、
・記入漏れが起きやすい
・保管スペースが必要
・営業中の確認が大変
といった課題もあります。
そのため最近では、スマホやタブレットで管理できるHACCP対応ツールを導入する店舗も増えています。
ダスキンのHACCP対応無料アプリなら、HACCPの実施・記録も簡単に行えます。
無料で利用できるため、「まずはHACCP対応を始めたい」という店舗にもおすすめです。
| HACCP制度 対応ツール | 導入 | 実施・記録 | 保管 |
| 手引書(紙) | 〇 安価で入手可能 | △ 水で破れやすい、 実施確認が困難 | × かさばる |
| 有料のHACCP制度 対応サービス(IT) | △ 初期費用と毎月の費用が発生 | 〇 スマホ対応なら比較的容易 | 〇 データのため 保管は容易 |
| 無料のHACCP制度対応サービス(IT) | 〇 無料のため初期費用と月額費用は発生しない | 〇 スマホ対応なら 比較的容易 | 〇 データのため 保管は容易 |
衛生のプロに相談する店舗も増えている
こうした背景から、最近では衛生管理を専門業者に相談する飲食店も増えています。
例えば、
・定期的な衛生チェック
・現場に合わせた改善提案
・清掃オペレーションの見直し
・衛生用品の導入
・におい対策
など、店舗ごとの課題に合わせた支援を受けるケースも増加しています。
特に「現場目線」で改善提案をしてもらえる点は大きなメリットです。
飲食店は業態によって課題が異なります。
・居酒屋
・ラーメン店
・焼肉店
・カフェ
・ベーカリー
では、汚れ方や衛生課題も変わります。
そのため、現場に合わせた対策が重要になります。
例えば ダスキンの衛生管理サービス では、店舗環境に合わせた衛生管理サポートやマット・モップなどの衛生用品提案も行っています。
「店舗スタッフだけでは管理しきれない」
「衛生管理を見直したい」
という店舗にとって、外部の専門サポートを活用する選択肢も広がっています。
見落としがちな「におい問題」
飲食店では、“におい”も店舗印象に大きく影響します。
特に問題になりやすいのが、
・トイレ臭
・排水口のにおい
・生ゴミ臭
・厨房臭
・客席へのにおい移り
です。
しかし、自店舗のにおいはスタッフ自身が気づきにくい傾向があります。
毎日同じ空間にいることで、嗅覚が慣れてしまうためです。
お客様は来店直後に空間の印象を判断します。
そのため、入口付近や客席のにおい対策は非常に重要です。
また、においは「清潔感」と直結しています。
実際には清掃していても、においが残っているだけで“不衛生な印象”を持たれることもあります。
消臭・換気・排水管理まで含めた衛生対策が求められています。
マットやモップなどの衛生用品活用で“汚れにくい店舗”へ

衛生管理というと、「掃除を頑張る」ことに意識が向きがちです。
しかし最近は、“汚れを持ち込ませない”という考え方も重視されています。
例えば、
・出入口マット
・厨房マット
・モップ
・衛生用品レンタル
などを活用することで、日々の清掃負担を軽減しやすくなります。
特に出入口マットは、外部から持ち込まれるホコリや汚れを減らす役割があります。
厨房マットは、滑り防止や疲労軽減にもつながります。
また、定期交換型のレンタルサービスを利用することで、常に衛生的な状態を維持しやすくなるメリットもあります。
「毎日完璧に掃除する」だけではなく、
・汚れにくくする
・管理しやすくする
・維持しやすくする
という視点を持つことが、継続的な衛生管理につながります。
まとめ|衛生管理は「お客様満足」と「店舗運営」を支える重要な要素
飲食店における清潔感は、単なる“掃除”ではありません。
店舗の印象、口コミ、リピート率、さらには売上にも影響する重要な要素です。
特に現在は、
・衛生意識の高まり
・口コミ文化
・人手不足
・食中毒リスク
などを背景に、「なんとなく掃除する」だけでは対応が難しくなっています。
だからこそ、
・清掃を仕組み化する
・汚れを溜めない
・におい対策を行う
・プロのサポートを活用する
といった視点が重要になります。
忙しい飲食店だからこそ、“営業中でも清潔感を維持できる環境づくり”を考えていく必要があります。
衛生管理の見直しを検討している方は、専門サービスを活用するのも一つの方法です。
店舗に合った衛生管理について相談したい場合は、 ダスキンの衛生管理サービスをチェックしてみてはいかがでしょうか。
提供:株式会社ダスキン
本記事は、株式会社ダスキンの提供により、同社サービスに関する情報を取材・編集し掲載しています。





