飲食店を開業するとき、「厨房機器にできるだけお金をかけたほうがいいのか、それとも中古を活用して費用を抑えたほうがいいのか」と悩む方は少なくありません。
例えば、厨房機器に100万円使えるとします。
新品の高性能な厨房機器を1台購入する方法もあれば、同じ100万円で中古の厨房機器を2台、場合によっては複数台そろえる方法もあります。
では、どちらが正解なのでしょうか。
実は、これは「新品が正解」「中古が正解」と一律に決められるものではありません。
重要なのは、限られた予算を「どの機器に、どれだけ配分するか」です。
飲食店の開業では、厨房機器だけに資金を使えるわけではありません。物件取得費、内装工事費、食器や調理道具、看板、広告費、採用費、そして開業後の運転資金も必要です。
そのため、厨房機器を選ぶときには
「その機器は新品でなければならないのか」
「中古でも営業に支障がないのか」
「1台を高性能にするより2台に分けたほうが厨房全体として便利なのか」
を考える必要があります。
この記事では、飲食店の開業を考えている方からよく出てくる「新品1台と中古2台、どちらを選べばいい?」という相談をもとに、厨房機器の選び方を解説します。
中古厨房機器と新品の比較ページはこちら

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目次
■「新品1台」と「中古2台」で迷うのはなぜ?

● 開業時は厨房機器以外にもお金がかかる
飲食店の開業準備では、厨房機器の購入費だけを考えて予算を組むことはできません。
▶ 物件取得費
▶ 内装・設備工事費
▶ 厨房機器購入費
▶ 食器・調理道具費
▶ 看板・販促費
▶ POSレジなどの店舗設備費
▶ 開業後の運転資金
など、さまざまな費用が発生します。
そのため、「厨房機器に100万円使える」と考えていたとしても、実際には「厨房機器に100万円全部使ってしまって大丈夫なのか?」という問題が出てきます。
例えば、新品の大型冷蔵庫を100万円で購入した場合、厨房の中心となる機器は充実するかもしれません。
一方で、その100万円を中古の冷蔵庫と製氷機、冷凍ストッカーなどに分ければ、厨房に必要な機器を複数そろえられる可能性があります。
ここで重要なのが、「高価な機器を1台持っていること」と「厨房全体が使いやすいこと」は同じではないという点です。
● 「高いものを買えば安心」とは限らない
新品には、新しいことによる安心感やメーカー保証などのメリットがあります。
一方、中古には、購入費用を抑えやすく、限られた予算で必要な機器をそろえやすいというメリットがあります。
ただし、中古なら何でも安く買えばいいわけではありません。
中古厨房機器を選ぶ場合には、年式、状態、サイズ、電源、ガス種、能力、保証、搬入方法などを確認する必要があります。
つまり、
◎ 「価格が安いから中古」
ではなく、
◎ 「必要な性能を満たしている中古だから選ぶ」
という考え方が重要です。
■新品1台か中古2台かを決める5つの判断基準

● 判断基準1 「その機器がないと営業できないか」
まず考えたいのが、その厨房機器の重要度です。
例えば、飲食店にとって冷蔵設備は食材の保管に関わる重要な設備です。
「安いから」という理由だけで性能や容量を無視して選ぶのはおすすめできません。
一方で、作業台や収納設備など、機器の性能よりも「必要なサイズを確保できること」が重要なものもあります。
このように、厨房機器は一律に新品・中古を決めるのではなく、役割ごとに考えることが大切です。
☐ 営業に不可欠な機器か
☐ 壊れたときに営業を止める可能性があるか
☐ 必要な容量・能力を満たしているか
☐ 毎日長時間使う機器か
この4点を確認してみましょう。
● 判断基準2 使用頻度は高いか
毎日何時間も使う厨房機器と、週に数回しか使わない機器では、選び方が変わります。
例えば、毎日大量の食材を冷却・保管する機器であれば、安さだけでなく性能や状態を重視したいところです。
反対に、使用頻度がそれほど高くない機器であれば、中古品を選択肢に入れることで、初期投資を抑えられる可能性があります。
つまり、
◎ 使用頻度が高い機器は、性能・耐久性・保証まで含めて検討する
◎ 使用頻度が低い機器は、中古を含めて価格と必要性能を比較する
という考え方です。
● 判断基準3 「1台の性能」と「2台ある便利さ」を比較する
今回のテーマである「新品1台か中古2台か」を考えるうえで、特に重要なのがこのポイントです。
例えば、カフェを開業するとします。
新品の大型冷蔵庫を1台導入する方法と、中古の冷蔵庫と冷凍ストッカーを導入する方法では、厨房の使い方そのものが変わります。
大型冷蔵庫1台なら、収納力をまとめられるかもしれません。
一方で、冷蔵と冷凍を分けられれば、食材管理のしやすさにつながる場合があります。
ただし、2台に増やせば必ず便利になるわけではありません。
厨房が狭い店舗では、機器を増やしたことで作業スペースがなくなってしまうこともあります。
そのため、
「2台置けるか」
ではなく、
「2台置いたほうが厨房全体として使いやすくなるか」
まで考える必要があります。
● 判断基準4 中古にした場合、いくら資金を残せるか
中古厨房機器を検討する大きな理由の一つが、初期投資を抑えられる可能性があることです。
例えば、新品1台に100万円を使うケースと、中古機器を組み合わせて70万円に抑えられるケースを比較してみましょう。
単純に考えれば30万円の差があります。
この30万円を「さらに厨房機器を買うため」に使うのか、それとも「開業後の運転資金として残す」のかでも、資金計画は大きく変わります。
開業後は、家賃、人件費、仕入れ、水道光熱費、広告費などの支払いが続きます。
そのため、厨房機器を安く購入できたこと自体をゴールにするのではなく、浮いた資金をどこに回すのかまで考えることが重要です。
● 判断基準5 故障したときのリスクを考える
中古を選ぶときに忘れてはいけないのが、故障リスクです。
「中古だから必ず壊れやすい」と考えるのも、「中古でも新品とまったく同じ」と考えるのも適切ではありません。
大切なのは、購入前に状態や保証などを確認することです。
☐ 製造年
☐ 商品の状態
☐ 動作確認
☐ 保証期間
☐ 修理・メンテナンス体制
☐ 部品供給などの確認
☐ 搬入・設置方法
こうした項目を確認してから購入しましょう。
テンポスでは、中古商品について修理・再生体制を案内しており、公式の中古カテゴリでは2万5,000点以上の商品、全国62店舗との連携、毎月2,000件の商品追加、最大1年保証などを紹介しています。
中古を選ぶ際に重要となる「買った後」のサポートも確認できる点は、比較材料の一つになります。
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■業態によって「新品1台」と「中古2台」の答えは変わる

● カフェなら「冷蔵設備+製氷機」なども選択肢
カフェでは、食材だけでなくドリンク用の氷や冷たい飲料などを扱うことがあります。
そのため、冷蔵設備だけでなく製氷機なども必要になる場合があります。
「冷蔵庫を新品にするか、中古の冷蔵庫と製氷機にするか」というように、厨房全体で比較すると判断しやすくなります。
もちろん、必要な製氷能力は店舗の客数やメニューによって変わります。
☐ 1日にどの程度の氷を使うのか
☐ ピーク時に不足しないか
☐ 冷蔵庫の容量は十分か
☐ 機器を設置するスペースはあるか
などを確認しましょう。
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● 居酒屋なら「冷蔵+冷凍」の組み合わせも考える
居酒屋の場合、食材の種類が多くなりやすく、冷蔵だけでなく冷凍設備が必要になるケースがあります。
新品の大型冷凍冷蔵庫1台を選ぶ方法もあれば、中古の冷蔵庫と冷凍ストッカーを組み合わせる方法もあります。
どちらが適しているかは、仕込み量、食材の種類、店舗の広さなどによって変わります。
● ラーメン店なら「必要な調理機器」を優先する
ラーメン店では、冷蔵設備だけでなく、ゆで麺機、コンロ、スープ関連機器など、営業形態に応じた機器が必要になります。
そのため、冷蔵庫だけに予算を集中させるより、営業に必要な機器を一通りそろえることを優先したほうがよい場合があります。
テンポスの中古ページでは、冷凍冷蔵機器、製氷機、熱機器、作業台・シンク、衛生清掃機器、調理機器など、カテゴリーごとに中古商品を探せるようになっています。
つまり、最初から「新品1台」と決めるのではなく、
「自分の店には何が必要なのか」
を洗い出してから、新品と中古を組み合わせることが重要です。
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■テンポスの中古厨房機器と開業支援から考える「賢い予算配分」
● 中古は「安いから買う」ではなく「必要な機器をそろえるために使う」
テンポスの中古訴求ページでは、新品と中古で厨房機器をそろえた場合の見積比較を掲載しています。
例えば、ラーメン店、10席、20坪という条件で、新品でそろえた場合と中古でそろえた場合を比較できるようになっています。
実際に掲載されている新品の見積例では、冷凍冷蔵庫、冷蔵コールドテーブル、製氷機、ガステーブル、ゆで麺機、食器洗浄機など、複数の厨房機器を組み合わせた構成になっています。
このような比較を見ると、中古を上手に使う意味が見えてきます。
それは「とにかく安くする」ことではありません。
必要な機器をそろえながら、初期投資を調整することです。
例えば、
◎ 新品にしたい機器は新品にする
◎ 中古でも問題ない機器は中古にする
◎ 作業台やシンクなどは状態とサイズを優先する
◎ 浮いた資金を運転資金に残す
というように、機器ごとに判断していきます。
● テンポスは開業準備から厨房機器選びまで相談できる
「どの厨房機器を買えばいいのか分からない」という場合は、商品を一つずつ自分だけで決める必要はありません。
テンポスでは、年間3万8千件の新規開業支援の経験・ノウハウを活用した開業支援を案内しています。
開業支援の内容には、物件や内装、資金調達、レイアウト、厨房機器、調理機器、食器、店舗設備などが含まれています。
これは、「厨房機器だけを安く買う」という視点ではなく、「店全体の開業予算をどう組むか」という視点で相談できることにつながります。
例えば、
「冷蔵庫は新品にしたいけれど、予算が足りない」
「製氷機は中古でもいいのか?」
「厨房機器を中古にして、運転資金を残したい」
「居抜き物件なので、何を新しく買えばいいのか分からない」
といった悩みがあれば、機器単体ではなく店舗全体の計画から考えることが大切です。
● 「買った後」まで考えて選ぶ
厨房機器は、購入して終わりではありません。
搬入、設置、使用、メンテナンス、修理まで考える必要があります。
テンポスでは厨房機器のメンテナンスサービスも案内しており、新品・中古それぞれの保守契約についても掲載しています。
中古については、対象機器や製造年などの条件が設定されていますので、購入時に確認しておくと安心です。
つまり、厨房機器選びでは、
「購入価格」
だけではなく、
「購入後にいくらかかるのか」
まで考えることが重要です。
中古訴求ページ「中古で揃えたらどれだけ安い?
■結局、新品1台と中古2台はどちらを選べばいい?
● 「新品か中古か」ではなく「どの機器を新品にするか」
ここまで読んで、「結局、新品と中古のどちらがいいの?」と思う方もいるでしょう。
答えは、店舗によって違います。
むしろ、すべて新品、すべて中古と極端に考えないほうがよいでしょう。
おすすめしたいのは、
「新品にする機器」
「中古にする機器」
「購入を後回しにする機器」
の3つに分けて考える方法です。
例えば、
◎ 営業に不可欠で使用頻度が高い機器は新品を優先
◎ 使用頻度や重要度が比較的低い機器は中古も検討
◎ 代替できる機器や開業直後に不要な機器は購入を後回し
という考え方です。
もちろん、実際の判断は業態やメニュー、店舗規模によって変わります。
● 「中古2台」が正解になりやすいケース
次のような場合は、中古を組み合わせる方法を検討しやすくなります。
▶ 開業資金に余裕がない
▶ 厨房機器以外にも大きな初期費用がある
▶ 必要な機器が複数ある
▶ 中古でも十分な性能を確保できる
▶ 設置スペースに余裕がある
▶ 開業後の運転資金をできるだけ残したい
この場合、「新品1台を買うこと」よりも「中古を組み合わせて必要な機器をそろえること」のほうが、資金計画に合う可能性があります。
● 「新品1台」が正解になりやすいケース
反対に、
▶ その機器が営業の中心になる
▶ 使用頻度が非常に高い
▶ 高い性能が必要
▶ 故障すると営業に大きな影響が出る
▶ 長期間使うことを前提にしている
という場合は、新品を優先する考え方もあります。
例えば、店のメニューを支える中心的な調理機器であれば、価格だけを理由に中古を選ぶのではなく、性能や保証なども含めて比較する必要があります。
■「私の場合はどうすればいい?」開業者からのQ&A
● Q1:「開業資金が少ないなら、厨房機器は全部中古にしたほうがいいですか?」
A: 必ずしも全部中古にする必要はありません。
むしろ、機器ごとに新品と中古を使い分けることをおすすめします。
例えば、使用頻度が高く営業への影響が大きい機器は新品を検討し、それ以外の機器は中古を検討するという方法があります。
重要なのは「中古にすること」ではなく、「必要な性能を確保しながら、開業資金を適切に配分すること」です。
● Q2:「冷蔵庫は新品にしたほうがいいですか?」
A: 冷蔵庫だから必ず新品、という決め方はおすすめしません。
店舗の規模、食材の量、使用頻度、必要な容量、予算などを総合的に判断しましょう。
中古を選ぶ場合は、年式や状態、容量、電源、保証などを確認してください。
また、設置場所の寸法だけでなく、扉を開けるスペースや作業動線まで確認することが大切です。
● Q3:「中古を2台買うほうが、新品1台よりお得ですよね?」
A: 必ずしもそうとは限りません。
2台に増やしたことで、厨房が狭くなったり、作業動線が悪くなったりすれば、営業効率が下がる可能性があります。
「2台買えるか」ではなく、「2台置くことで厨房が便利になるか」を考えてください。
特に小規模店舗では、機器の価格だけでなく、厨房内のスペースを含めて判断することが重要です。
● Q4:「中古を購入するとき、何をチェックすればいいですか?」
A: 最低限、年式、状態、サイズ、電源、ガス種、能力、保証、搬入方法を確認しましょう。
☐ 店舗に設置できるサイズか
☐ 電源・ガスなどの設備条件に合っているか
☐ 必要な能力を満たしているか
☐ 保証の有無と期間
☐ 搬入・設置費用はいくらか
☐ 故障した場合に相談できるか
このような項目を事前に確認しておけば、購入後の「思っていたものと違った」というトラブルを防ぎやすくなります。
● Q5:「厨房機器を安くして、浮いたお金は何に使えばいいですか?」
A: まず考えたいのは、開業後の運転資金です。
厨房機器を安く購入できたからといって、その分をすべて別の設備に使ってしまうと、開業後の資金繰りが苦しくなる可能性があります。
開業直後は、売上が計画通りに進まない可能性も考えておく必要があります。
そのため、
◎ 必要な厨房機器をそろえる
◎ 不要な設備購入を抑える
◎ 開業後に必要な資金を残す
という順番で考えることをおすすめします。
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■まとめ|厨房機器は「新品1台」か「中古2台」かではなく、予算配分で考えよう
「同じ予算なら、新品1台と中古2台のどちらを選ぶべきか?」
この質問に対する答えは、店舗によって異なります。
大切なのは、新品か中古かを最初から決めてしまうことではありません。
▶ その機器は本当に必要なのか
▶ どのくらいの頻度で使うのか
▶ 必要な性能や容量はどの程度なのか
▶ 中古でも条件を満たせるのか
▶ 2台に増やすことで厨房は使いやすくなるのか
▶ 浮いた資金を運転資金として残せるのか
こうしたポイントを一つずつ確認することが重要です。
特に飲食店の開業では、厨房機器以外にも多くの費用がかかります。
だからこそ、「一番高い機器を買うこと」ではなく、「限られた予算で、営業に必要な厨房をつくること」を優先しましょう。
新品を選ぶべき機器は新品にする。
中古でも問題ない機器は中古を活用する。
そして、開業直後に必ずしも必要ではないものは購入を後回しにする。
このように、厨房機器ごとに優先順位をつけることが、無理のない開業資金計画につながります。
テンポスでは、新品・中古の厨房機器を取り扱っているほか、年間3万8千件の新規開業支援の経験・ノウハウを活かした開業支援も案内しています。
「この機器は新品にしたほうがいい?」
「中古でも大丈夫?」
「同じ予算なら、どの組み合わせがいい?」
と迷ったら、機器単体の価格だけで判断せず、店舗の業態、メニュー、厨房スペース、開業資金、運転資金まで含めて考えてみましょう。
厨房機器選びで大切なのは、「安く買うこと」ではありません。
限られた開業資金を上手に配分し、開業後も無理なく営業を続けられる厨房をつくることです。

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