なつかしい下町の風情が今も残る大田区・武蔵新田。この街に新しい灯りがともってから1年、「新田の鴻」の真ん中で明るい笑顔をお客様に向けているのが「しおね」さんだ。
入社して3年目を迎えた彼女は、以前働いていた蒲田の店から、1年前のオープンをきっかけにこの店へとやってきた。新しい場所でのスタートには不安もあったが、今では「大変なこともあるけれど、それ以上に楽しいことのほうが多い」と、いきいきとした表情で毎日を積み重ねている。
目次
「はじめて」が教えてくれたつくる喜びと手ごたえ
これまでも飲食の仕事をしてきたしおねさんだが、今の会社に入るまで経験したことがなかったのがキッチンでの仕事。彼女にとって、それは大きな挑戦のひとつだった。
「もつ鍋」や「野菜巻き」を仕上げていく手仕事。最初はなれない作業にとまどうこともあったが、自分の手で作った料理をお客様に届け、その反応を直接感じることは、彼女の中に新しい喜びを生んだ。「やったことのないことをやらせてもらえるのが楽しい」。そんな前向きな気持ちが、彼女の仕事への誇りへとつながっている。

顔なじみで結ばれる、地域とのあたたかな距離感
武蔵新田で働きはじめて1年。「この街の人は、あたたかくていい人が多いなと感じる」と、しおねさんは話す。
マニュアルどおりの流れ作業ではなく、一人ひとりのお客様と向き合う。地元の常連客と自然に言葉をかわし、だんだんと「あ、あの人だ」とおたがいに顔なじみになっていく。
そんな積み重ねに、彼女はやりがいを見いだしている。顔を覚えてもらえる喜びと、声をかけてもらえる安心感。そんな小さなふれあいの積み重ねが、彼女にとっての働く意味をより確かなものにしている。
五感で楽しむお酒と料理の提案

しおねさんが自信を持っておすすめするのが、4つの味から選べるもつ鍋。なかでも、王道の醤油味は彼女自身も大好きな味だ。暑い季節には、こうばしい「もつ焼き」や色あざやかな「野菜巻き」をおすすめし、お客様のその時々の気分にそっと寄り添う。
また、お酒のセレクトにも店ならではのこだわりが光る。幅広くそろえられた焼酎のなかには、ラベルのかわいらしさにひかれたという芋焼酎「フラミンゴオレンジ」のような、思わず手にとりたくなる一本も。季節ごとに顔ぶれが変わる日本酒とあわせて、めずらしい銘柄に出会える楽しさも、「新田の鴻」の魅力のひとつだ。しおねさんが「おもしろい」「かわいい」と感じたときめきを、そのまま言葉にのせて伝えることで、お客様の食卓
にささやかな彩りをそえている。
店のあたたかさが紡ぐ心地よいひととき
「店長やアルバイトの仲間が、本当にいい人ばかり」と、しおねさんはほほえむ。
スタッフどうしの信頼関係から生まれる風通しのよさは、そのまま店全体のあたたかな空気となって、訪れるお客様をやさしく包み込む。店長や仲間に支えられながら、大好きな接客を通じて街の人々とつながっていく場所。しおねさんのありのままの存在感と、店全体がかもし出すあたたかなおもてなしが、今日も武蔵新田の夜に心地よい安らぎをともし続けている。
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Photographer:林 りりす
name:しおね
shop:「九州酒場 新田の鴻」
東京都大田区矢口1-16-19 コスモビル 2F
03-6715-4040





