常連が多い店ほど、実は不安定になりやすい?

経営ノウハウ

「うちは常連さんが多いから、経営は安定している」

飲食店を長く続けているほど、そう感じている方は多いと思います。
確かに、常連客はありがたい存在です。

売上が読みやすく、現場も回しやすく、精神的にも支えになります。
しかし一方で、常連が多い店ほど、じわじわと不安定になっていくケースも少なくありません。

この記事では、「常連=正義」という前提を否定するのではなく、“常連に依存した構造”が経営を不安定にする理由を、冷静に整理していきます。

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目次

■ なぜ「常連が多い=安定」と思われているのか

飲食店経営の現場では、「常連が多い店は安定している」という考え方が、ごく自然に共有されています。
これは間違いというより、現場感覚として非常に分かりやすい感覚です。

● 常連は現場を楽にしてくれる存在です

常連客は、メニュー説明が不要で、注文も早く、店のルールを理解しています。
クレームも少なく、オペレーションは格段に回しやすくなります。

そのため、現場が落ち着いている=経営が安定している、と感じやすくなります。

● 売上が「読める」ことが安心につながります

毎週、決まった曜日・時間に来店する顔ぶれがいると、売上が大きくブレにくくなります。
この「予測できる」という感覚が、経営者に安心感を与えます。

● 人は「続いている状態」を安定だと認識します

長く通ってくれる常連がいること自体が、「店が支持されている証拠」だと感じられます。
その結果、「この形が続けば大丈夫」という前提が無意識に生まれます。

● 安定と成長は、同じものではありません

しかし、ここに落とし穴があります。

常連が多いことは、今の形が機能している証明ではありますが、未来も通用する保証ではありません。
変化が起きたときに対応できるかどうかは、別の問題です。

「常連が多い=安定」という認識は、現場感覚としては自然です。
だからこそ、その前提に無自覚なまま依存してしまうことが、経営を静かに硬直させていくのです。

■ 常連依存が生む3つの経営リスク

常連客は、飲食店にとって心強い存在です。
しかし、その存在に経営が依存してしまった瞬間から、見えにくいリスクが生まれます。

ここでは、特に起こりやすい3つの経営リスクを整理します。

● リスク1 :価格を上げられなくなります

常連が増えるほど、店には「いつもの値段」という空気が定着します。
値上げを検討しても、「あの人たちが離れるのではないか」という不安が先に立ちます。

結果として、原価や人件費が上がっても、価格に反映できなくなります。
これは、利益率が静かに削られていく典型的なパターンです。

● リスク2 :メニューを変えられなくなります

常連が好むメニューは、売上に直結します。

そのため、「これが無くなったら困る」と言われることを恐れ、原価が合わないメニューや手間のかかる料理を残し続けてしまいます。

本来なら整理すべきメニューが、判断できない理由になります。

● リスク3 :営業時間や提供スピードが固定されます

常連の来店時間や食事ペースに合わせた運営が続くと、営業時間やオペレーションが特定のリズムに縛られます。
その結果、新しい客層や利用シーンを取り込みにくくなります。

これらのリスクに共通するのは、常連そのものではなく、常連を前提にした経営構造です。
依存が進むほど、変える判断は重くなっていきます。

■ 新規客が減っていく店の内部構造

「最近、新規のお客さんが減ってきた」

そう感じる店の多くは、集客施策以前に、店の内側の構造に原因を抱えています。
特別な失敗をしていなくても、常連中心の運営が続くことで、自然に起きる変化です。

● 店内の空気が“内向き”になります

常連同士の会話、店主との距離感が近い雰囲気。
これは常連にとっては居心地が良い一方で、初来店の客には入りづらさになります。

「知り合いばかりの空間」に見えるだけで、新規は無意識に身構えます。

● オペレーションが常連基準になります

「言わなくても分かる」「いつも通りでいい」という対応が増えます。
その結果、新規客への説明や案内が簡略化されがちです。

本人に悪気はなくても、新規対応の質は下がっていきます。

● 情報が内輪で完結するようになります

告知や変更点が、店内会話や口頭説明で済まされるようになります。
常連には伝わりますが、新規や久しぶりの客には届きません。

これが「入りにくさ」を強めます。

● 新規が減るほど、常連比率はさらに上がります

新規が来なくなると、売上は常連依存になります。
すると、さらに常連向け運営が進み、新規が入りにくくなります。

これは安定ではなく、固定化が進んでいる状態です。
新規客が減る原因は、外ではなく内にあります。

気づかないうちに、店が「身内向け」に変わっていないかを見直すことが重要です。

■ 健全な常連比率とは何か

飲食店経営では、「常連は何割くらいが理想か」といった話題がよく出ます。

しかし、実際には健全かどうかを決めるのは比率ではありません。

● 大切なのは「常連がいなくても回るかどうか」です

仮に常連が一時的に来なくなっても、価格、メニュー、営業時間といった判断ができる状態かどうか。
これが健全性の分かれ目です。

● 常連が売上の柱になりすぎていないかを確認します

常連の来店頻度が高いほど、売上は安定して見えます。
しかし、常連が減った瞬間に経営が揺らぐなら、それは依存です。

常連は支えであって、前提にしてはいけません。

● 健全な常連は「変化を許容する存在」です

健全な関係性では、値上げやメニュー変更に対して、常連が納得し、応援してくれます。

常連が「守るべき存在」ではなく、「一緒に進む存在」になっている状態です。

● 比率より「役割」で考えることが重要です

常連が担っているのは、売上なのか、空気づくりなのか。
役割が分散されていれば、比率が高くても経営は安定します。

健全な常連比率とは、数字では測れません。
依存せず、判断できる状態が保たれているか。

それが、最も現実的な指標です。

■ 常連がいても、伸び続ける店の設計

常連が多いこと自体は、飲食店にとって大きな強みです。
問題は、その関係性をどう設計しているかです。

伸び続ける店は、常連を大切にしながらも、常連に経営を委ねていません。

● 常連に「合わせる」のではなく「巻き込みます」

伸びる店では、値上げやメニュー変更を突然行いません。
なぜ変えるのか、どう変わるのかを丁寧に伝えます。

常連を“説得対象”ではなく、“共有相手”として扱います。

● 変化を前提にした価格・メニュー設計をします

最初から「ずっと同じではない」前提で設計します。
少しずつ変えることで、変化そのものが日常になります。

結果として、変更に対する心理的抵抗が小さくなります。

● 新規が自然に入れる導線を残します

常連中心でも、メニュー、接客、空気感は新規基準を外しません。
「初めての人がどう感じるか」を常に意識します。

この視点が、新陳代謝を止めません。

● 常連が“店の進化を許容する存在”になります

健全な関係では、常連は変化を邪魔しません。
むしろ、「次はどうなるの?」と期待してくれます。

伸び続ける店は、常連を味方にしながら、常連に縛られない設計をしています。

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■ まとめ:常連は「味方」ですが、「前提」にすると危険です

飲食店経営において、常連客の存在は非常に心強いものです。
売上の安定、精神的な支え、口コミの起点など、多くの恩恵があります。

しかし一方で、「常連がいるから大丈夫」という考えを経営の前提にしてしまうと、店は静かに弱っていきます。
常連は守るべき存在ですが、依存すべき基盤ではありません。

● 常連は“結果”であって“設計条件”ではありません

本来、常連は「来やすい」「使いやすい」「満足しやすい」店づくりの結果として生まれるものです。

にもかかわらず、最初から「常連が支えてくれるはず」と考えてしまうと、価格設定・オペレーション・席構成などの判断が甘くなりがちです。

経営上の前提条件に据えるべきなのは、常連の存在ではなく、再現性のある仕組みです。

● 常連依存は、変化への耐性を奪います

常連中心の運営になると、メニュー変更や価格改定、営業時間の見直しなどが極端にやりづらくなります。
「あの人が嫌がるかもしれない」という心理が、合理的な判断を止めてしまうのです。

その結果、原価高騰や人手不足といった外部変化に対応できず、じわじわと利益が削られていきます。

● 初来店でも“成立する店”が強いです

伸び続ける店は、常連でなくても迷わず注文でき、過不足なく満足できる設計になっています。
メニュー構成、価格帯、説明の分かりやすさ、提供スピードなどが、初来店を前提に組み立てられています。

その積み重ねが結果として常連を生み、常連が入れ替わっても店は崩れません。

● 常連は守るが、経営は構造で支えます

理想的なのは、「常連がいなくても回る設計」の上に、「常連がいるとさらに強い」状態です。
感情ではなく構造で黒字を作り、その上で人間関係として常連と向き合う。

この順番を間違えないことが、長く続く店の共通点です。

常連は大切な味方です。
しかし、前提にした瞬間、経営の自由度は下がります。

だからこそ、誰が来ても成立する店を作り、結果として常連に選ばれ続ける。
この考え方こそが、安定と成長を両立させる設計だと言えるでしょう。

この視点を持つことが、長く続く店をつくる第一歩です。

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